Q8 専門家(医師)の協力
医療裁判を考えているのですが、相手が専門家なので、素人の患者側が不利だと聞きました。
やはり専門家(医師)の協力が必要なのでしょうか。
患者側として、どのような方法で協力を得れば良いのでしょうか。
やはり専門家(医師)の協力が必要なのでしょうか。
患者側として、どのような方法で協力を得れば良いのでしょうか。
回答者:石井 麦生
1 はい。医療過誤を問う裁判では、専門家(医師)の協力が必要です。その協力の仕方には、いろいろな態様があります。
医療過誤を問う裁判では、原告(訴えた側=患者側)が「医療行為にミスがあったこと(過失)」「そのミスによって被害が生じたこと(因果関係)」を証明しなければなりません。このように、医療の専門家を相手に「過失」や「因果関係」を証明しなければならないのですから、その立証にあたっては専門知識が不可欠と言えます。医療問題弁護団に所属する弁護士は、研修等を通じて、医療に関する専門知識の習得に努めていますが、医療の専門家ではないので、その知識には限界があります。
そこで、医療過誤事件の相談を受け、調査をし、訴訟を提起する中で、随時、専門家(医師)の助言を得るようにしています。
(1) 相談段階
面接相談後、各相談担当弁護士は、医師を交えた会議に相談案件を持ち寄り、相互に意見交換する中で、医師からアドバイスをいただいています。
(2) 調査段階
責任追及の可否を調査するうえで、専門家(医師)のアドバイスは不可欠です。各相談担当弁護士は、医療問題弁護団を通じ、又は、それぞれのルートで、協力していただける専門家(医師)を探すよう努めています。
(3) 訴訟段階
訴訟の中で、立証の手段として、協力してくれる専門家(医師)からコメントをもらうことがあります。「意見書」「鑑定意見書」「私的意見書」などと呼びます。ときには、法廷で証言をいただくこともあります。
また、裁判官が「専門家(医師)の意見を聴きたい」と考えたときにとる手続きとして、「鑑定」があります。裁判官が、関係者の意見を聴いたうえで、適任と思われる専門家に鑑定を委託することになります。鑑定を委託された専門家(鑑定人)は、医療記録や訴訟記録を検討し、裁判官の質問(「鑑定事項」と言います)に、文書や口頭で回答することになります。


