医療問題弁護団とは?

  • 代表者プロフィール
  • 医療問題弁護団の概要
  • 最近の活動
  • 提供するサービス
  • 医療的専門知識の習得
  • 弁護団による集団的検討のシステム
  • 苦情解決システム
  • 入団を希望される弁護士の方へ

団員解決事件

  • 団員解決事件一覧

相談から訴訟等までの流れ

  • 相談
  • 調査活動
  • 訴訟等
  • 費用
  • 相談票ダウンロード

医療事故Q&A

  • 1.医療ミスを疑ったら
  • 2.法律相談準備 - 弁護士に相談するにあたって
  • 3.調査とは
  • 4.専門家(医師)の協力
  • 5.医療機関による説明(説明会)
  • 6.責任追及について
  • 7.医療裁判の流れ
  • 8.費用について
  • 9.医療裁判の現状

弁護士の声(団員リレーエッセイ)

プレスリリース

医療過誤判例集

各地相談窓口連絡先

各種資料

リンク

個人情報の取扱いについて

医療問題弁護団

プレスリリース

日付 :2016年09月
2016年9月15日

折込広告を使った中高齢者美容医療被害事件のご報告

医療問題弁護団
高齢者美容医療被害対策チーム
文責 田畑 俊治

医療問題弁護団では、平成26年9月以降、中高齢女性を対象とする美容医療に関する被害の相談が複数寄せられ、被害に関連性があると考えられたため、弁護士間で情報を共有して訴訟を提起し、被害回復を行いました。

上記被害救済に関わった弁護士は、その後も再発防止のための活動を続けていますが、現在も医療問題弁護団、各地の消費者センターに同様の被害相談が寄せられるなど被害が継続していると考えられるため、被害の特徴、これまでの活動経過、今後の活動予定等をご報告致します。


1 被害の概要

本件は、東京都内を中心に複数の美容医療を専門とする医療機関において、中高齢女性を対象に新聞折込広告を利用し、「リフトアップ注射」と称し、注射の成分がヒアルロン酸等で効果が限定的であるにもかかわらず、「注射で簡単に若返る」、「切らないシワ・たるみ治療」などと広告し、同注射によりシワが消え、その効果が永続するかのように来院患者を誤信させて、注射を顔面に数本打ち、高額な治療費を支払わせた事案です。


2 本件被害の特徴、施術の問題点

(1) 美容への関心の高まりを背景に、中高齢女性をターゲットに新聞折込広告を利用して集客しているが、広告内容に医療法、医療広告ガイドラインに抵触する表現がある。

(2) 医師でないと思われる者が医療行為の勧誘や説明を行っている上、施術効果について「半永久的」と謳うなど、医学的根拠のない誤った説明、勧誘を行っている。

(3) 患者に熟慮期間を与えず(帰宅を望んだ患者も帰らせない)、美容医療領域において厚生労働省が現に慎まれるべきと通知している「即日施術」を行っている。

(4) 複数の医療機関について同種の相談が寄せられているが、折込チラシの体裁・レイアウト・文言がほぼ同一である上、これらの医療機関の医療費の送金先口座が共通、同意書等の書式が同一であるなど、何らかの関連性があると推測される。

(5) 診療所の開設者は、個人の医師であり、かつ他の病院の勤務医であることが多く、診療の実態が不明である。


3 活動経過(被害救済・再発防止の取組み)

本件は、新聞折込広告のモデルを高齢者にするなど、中高齢女性をターゲットにしており、医療問題弁護団に寄せられた相談においても、被害者は60~70歳代の女性である。相談のため来院した患者を帰宅させず、「一度注射を打てば効果は一生続きます」などと執拗に勧誘して即日施術を受けさせ、300万円~700万円台の高額な治療費を支払わせるなど、悪質性の強い詐欺的事案です。

医療問題弁護団では相談を担当した複数の弁護士が連携を取り、調査の上、平成27年2月以降、各医療機関による被害について、開設者医師を被告として、順次訴訟を提起しました。請求内容は、説明義務違反による損害賠償請求と消費者契約法上の取消し等に基づく不当利得返還請求です。

同年4月以降、被告の請求認諾により4件の訴訟がすべて終了し、慰謝料を含む請求額全額を回収しました。

担当弁護士らは、訴訟終了後も実態の解明と再発防止を目指して、警視庁への相談、東京都消費生活総合センター、所轄各保健所との面談、国民生活センターとの情報交換、東京都新聞販売同業組合との面談等を行いました。


4 今後の活動予定

上記のとおり、訴訟を提起した被害者の金銭的被害は回復され、上記弁護士らの活動中、保健所による監督強化も寄与して複数の医療機関は営業を廃止しましたが、一部は現在も営業を継続しており、営業廃止後に同名の医療機関を再度開設したケースも見られます。また、医療問題弁護団、消費者センターに同様の被害相談が現在も寄せられており、被害は継続していると考えられます。

当対策班としては、今後も引き続き被害の救済に努めると共に、所轄保健所との情報交換や監督強化の申入れ、関係団体への情報提供等の被害防止に向けた活動を行っていく予定です。また、中高齢者は情報量が少なく、被害を認識しにくいという側面があることから、被害ホットラインの実施も検討しています。

(対策班メンバー(平成28年9月現在):石川順子、五十嵐裕美、伊藤茂孝、木下正一郎、中川素充、三枝恵真、藤田陽子、花垣存彦、田畑俊治、趙誠峰、晴柀雄太、佐藤省吾、水口瑛葉)
以上
   

ページトップへ↑