別表1 司法解剖報告書の遅れ、不開示による弊害ケースの紹介


患者死亡の医療機関
解剖した法医学教室
ケース概要
事故日(死亡日)
解剖結果報告日
解剖結果不開示等による問題の所在
患者側の努力
受けた対応
[1]
大学病院
帝王切開後の肺血栓塞栓 1998年6月 1998年10月 証拠保全した医療記録中に、法医から病院あての司法解剖所見が存在し(捜査中だが)たので不都合なし 解剖医に面談を求めた (保全記録中の所見に加え)解剖医との面談で、口頭で内容の事実上の開示を得た
[2]
大学病院
食道癌の術後呼吸管理のための気管切開時、頸動脈損傷による出血死 1999年12月 2000年12月 事故発生から不起訴処分確定まで、5年以上、司法解剖結果が開示されなかった。その間、提訴後3年半(訴訟提起時の死因想定は死体検案書)、民事訴訟が足踏み。法医に面談して聴取を試みるも、面談自体を断られる。
しかも4年10カ月目に不起訴処分となり検察審査会へ申立したが却下。
ようやく不起訴確定した時点で、検察で閲覧申請し、05.1になり閲覧許可。
@裁判上の文書送付嘱託をした
A司法解剖した法医に打診し事実上の内容説明を求めた
B検察・検察担当者に打診し事実上の開示を求めた
@捜査中で送付できない、と回答
A検事の許可無く開示できない、と拒否
B捜査中は開示できない、と拒否
[3]
私立病院
心筋梗塞の見落とし 2000年9月 2001年6月 00年9月事故発生、04年3月になって不起訴確定。弁護士への相談は不起訴より少し前で、死因にほぼ争いなく、解剖医との面談で内容を事実上聞けたので提訴。提訴後不起訴確定したため、検察庁あてに弁護士照会で解剖報告書取り寄せ。 @不起訴確定前は、解剖医と面談
A不起訴後は弁護士照会で解剖報告書取り寄せ
@口頭で内容の事実上の開示を受けた。
A弁護士照会への回答あり
[4]
大学病院
心臓穿刺による死亡 2001年10月 2002年11月 01年10月事故発生、02年11月に司法解剖報告書作成、03年4月提訴、6月警察署に文書送付嘱託するも応じず、裁判の進行が妨げられており、解剖医を証人尋問予定。 提訴後、検察庁へ文書送付嘱託 捜査中で送付できない、と回答
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私立病院
ERCP後急性膵炎 2002年1月 不明 約2年前の事故で、現在訴訟提起中(訴訟提起時の死亡推定は死亡診断書)、解剖報告書不開示による死亡原因確定せず @検察庁へ裁判上の調査嘱託した
A解剖医に打診すべく法医学教室に連絡した
@解剖報告書未了を理由とする不回答
A解剖医と面談させてくれない
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私立病院
急性肺動脈血栓・塞栓 2002年7月 2005年1月時点でまだ作成されず 警察から解剖医作成の「死体検案書」「解剖所見のまとめ」のコピーをもらったので、死亡原因の確定には不都合はなかった。 依頼者が弁護士への相談前に警察署へ解剖結果を尋ねた 警察署から解剖医作成の「死体検案書」「解剖所見のまとめ」コピーをもらった
[7]
開業医
ポリペクトミー後の敗血症死 2002年10月 不明 調査段階で死亡原因が確定できなかった 解剖医に対し弁護士会照会をした 弁護士会照会事項に対する回答という形で内容の概要を把握した
[8]
大学病院
神経幹細胞移植後の急死 2004年5月 2004年12月 04年春事故発生、現段階で死因不明のため、提訴検討がストップしている。 検察へ、解剖結果の事実上の開示を求めた。 検察が、「解剖報告書ができあがったら、遺族と弁護士立会で任意の事実上の開示をする」と回答してくれていたのに、解剖結果ができあがった後の面談では検事が「解剖結果は捜査の秘密」と言って教えない。