医療問題弁護団

医療事故の法律相談[全訂版]出版のお知らせ


医療事故の法律相談[全訂版]

平成21年10月、学陽書房より、医療問題弁護団の団員が執筆、弁護団が編集、鈴木利廣代表が監修した『医療事故の法律相談(全訂版)』を出版しました。 本書は2001年に出版された『医療事故の法律相談』の全面改訂版です。医療事故の類型から、法的論点、訴訟など実務上の留意点、症例別事案への対応まで、法律知識はもちろんのこと、必須となる医療知識も基本から丁寧に解説しています。 被害救済と現場の安全対策向上のため、法律家、患者や家族、そして医療関係者に向けて、団員が総力を結集して執筆しました。

目次(抄)

はしがき
I 医療事故概論
医療事故の類型
医療事故の統計・原因
被害救済の方法
医療従事者の法的責任
医療過誤の刑事責任
医師の過重労働 など
II 法的論点
―責 任―
医師と患者の法律関係
応招義務と診療拒否
医師の注意義務
予見可能性
医療水準
注意義務と医療慣行
転医義務
過失の認定
医師の裁量
患者の自己決定権
説明義務の範囲
療養指導義務
医師の弁明義務・死因解明義務
前医と後医の責任
チーム医療における責任
看護師の責任
薬をめぐる注意義務
医療機器をめぐる注意義務 など

―因果関係―
因果関係
高度の蓋然性論
相当程度の可能性論
原因の競合
説明義務違反と死亡後遺症の因果関係 など

―損害―
医療過誤・人身損害の算定方法
因果関係と損害
自己決定権侵害と損害
胎児死亡と損害
過失相殺その他
患者側の素因
損害の増額要素 など
III 実務上の留意点
―提訴前―
医療法律相談を受ける際の準備とポイント
訴訟前手続-調査活動とは
解剖の意義・目的・種類と注意点
診療経過の把握
医学的知見-医学文献など医学情報の調べ方
協力医の意見聴取
原因究明と事故調査
医薬品副作用被害救済制度
医師の刑事告訴や行政処分
裁判外紛争解決制度
医療機関に対する診療情報の開示 など

―訴 訟―
手続の流れ
主張の組立て
書証
争点整理
集中証拠調べ
医師の尋問
医師以外の医療従事者の尋問
前医と後医などの尋問
原告本人尋問
専門家の意見
私的鑑定意見書
対質尋問
専門委員
鑑定
カンファレンス鑑定
診療記録の記載と事実認定
立証責任・過失の推定
和解・判決
控訴・上告 など
IV 症例別事案
感染症: MRSA、術後感染

整形外科: フォルクマン拘縮、脊椎関連疾患、採血・注射・手術後の疼痛

脳神経内科・脳外科:
くも膜下出血の診断・治療、未破裂脳動脈瘤の治療と説明、脳動静脈奇形、髄膜炎・急性脳症

循環器科: 狭心症・急性心筋梗塞の診断・治療、急性心筋炎、心臓弁膜症、ファロー四徴症、感染性心内膜炎、心臓カテーテル検査、不整脈、人工心肺の操作・管理

呼吸器科: 入院患者の呼吸・管理、肺塞栓

消化器科: 内視鏡事故、ERCP後膵炎、重症急性膵炎、イレウス、縫合不全、糖尿病、胸腹部大動脈瘤・食道静脈瘤

がん治療: 肝がん・膵がん、乳がん・子宮がん、肺がん、胃がん・食道がん・大腸がん、病理診断の誤り、がんの告知、定期健康診断・人間ドック検診、がん化学療法における適応と説明義務、がんの放射線療法における医師の注意義務

産婦人科: 胎児仮死・新生児仮死と脳性麻痺、母体出血、子宮収縮剤(陣痛促進剤)、新生児の管理、不妊治療、乳幼児の管理

小児科:脳炎・脳症

眼科:近視矯正手術、白内障・緑内障、視神経障害

耳鼻咽喉科:急性喉頭蓋炎

精神科:水中毒、精神科患者の看護・管理

麻酔科:ペインクリニック:麻酔事故、悪性高熱

看護:転倒事故、誤嚥、褥瘡

薬剤副作用: アナフィラキシーショック、誤投薬・過量投与・投与方法の誤り、スティ―ブンス・ジョンソン症候群

歯科:インプラント、歯科における説明義務、歯科における治療ミス

美容外科:美容外科

皮膚科:アトピー性皮膚炎

救急医療:熱中症・脱水、救急医療

その他:輸液管理(ウェルニッケ脳症を含む)、出生前診断(PM病を含む)

巻末資料
参考文献
判例索引